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オリエンタルラジオには、お笑い芸人にはなくてはならないような、いわゆる下積み経験がほとんどありません。
デビューしてからオリエンタルラジオは一気に人気が出てしまい、それこそ下積みを重ねてきた先輩お笑い芸人と肩を並べています。
そのやっかみなのか「オリエンタルラジオは人気先行で肝心な芸がない」と口さがないマスコミが書き立てることもありました。
またオリエンタルラジオは番組の仕切りができないといった批判もあり、かなり辛い時期であったかと思われます。
NSCでお笑い芸人としてのトレーニングを厳しく積んできたが故に面白いと評価されたのに一気に突き落とされそうにオリエンタルラジオはなったわけです。

オリエンタルラジオの出世ぶりは、まさに人気が後押しした形でのものでしたから、実力を試されていた時期かもしれません。
その皮肉な形の出世に対してオリエンタルラジオは、なんとか期待に応えるべく、仕切りよりも話芸で切り返したという形を取っています。
マスコミや視聴者、ファンは無責任なものですから、いつ人気が転落しても不思議ではない世界でオリエンタルラジオはかなり奮闘している状態にあります。
そこで自分たちの本来の姿である司会者ではなく、お笑い芸人としてのスタンスを守ったのはオリエンタルラジオの実力でもあるでしょう。
現在のオリエンタルラジオは、かなりこの出世を自身が掴んだものとして、あまり居心地の悪そうな表情はしなくなりました。

オリエンタルラジオにとっては、この急激な出世は、お笑い芸人としては最大の試練かもしれません。
しかし「本物のお笑い芸人」として立場を確立しなければならないのですから、オリエンタルラジオは必死なのです。
あまりにも鮮烈なデビューを飾ったが故に、こうした正念場も早く訪れてしまったのがオリエンタルラジオです。
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